敷金について

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敷金の話です。

何万単位のお金の話ですので、よく理解しておくべきことだと思います。

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まず、敷金とは何か。

法律用語で、不動産の賃貸借の際、賃料その他賃貸借契約上の債務を担保する目的で賃借人が賃貸人に交付する停止条件付返還債務を伴う金銭である。

Wikipedia:[敷金]より引用

停止条件とは、ここでは部屋を出て行くまでってことですね。(出て行くまでは返還を停止するよ、ってこと)
つまり敷金とは借り手(あなた)が部屋を出て行く時に返ってくる、一時的に家主にあずけるお金ということです。

なぜ預けるかと言うと、あなたが賃料を払わず出て行くだとか癇癪を起こして壁に穴をあけただとか、家主から見て酷いことをしたという時の保証のために預けるわけです。
あなたがげんこつで壁にばかでかい穴を開ければ家主に修理費を弁償しなければいけないのですが、この敷金から払うということですね。
もちろん預けたお金以上の費用がかかった場合はその差額を払わなければいけません。

しかし、普通に暮らしている分での部屋の損耗に関しては家主負担ですので、あなたの敷金から差っ引かれることはありません。

さて、現実はどうかと考えると少し厄介だろうことは想像に難くないと思います。

例えば畳の上に机を置いて長く住むと畳が凹みますね。
その畳を張り替える費用はあなたが払うのでしょうか?
フローリングでキャスター付きの椅子を使っているとフローリングが傷つきますね。
その修繕費はあなたが払うのでしょうか?

原状回復ってどこまで回復しなきゃならないの?

ここで国土交通省のガイドラインがありますので、無駄な未来の出費を避ける意味でも頭の片隅に入れておきましょう。

原状回復を「賃借人の居住、使用により発生した建物価値の減少のうち、賃借人の故意・過失、善管注意義務違反、その他通常の使用を超えるような使用による損耗・毀損を復旧すること」と定義し、その費用は賃借人負担としました。そして、いわゆる経年変化、通常の使用による損耗等の修繕費用は、賃料に含まれるものとしました。

⇒ 原状回復は、賃借人が借りた当時の状態に戻すことではないことを明確化

住宅:「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」について – 国土交通省より抜粋

お役所の言葉はいつ見てもさっぱりわかりません笑。
僕なりの翻訳ですが、「あなたが部屋に住んでいる間に、わざとであれ不注意であれ、度を超えた使い方で部屋を汚したり傷つけたりしたものはあなたが元にもどそうね。それ以外の普通に暮らしていればどうしても汚れたり傷ついたりする分は誰が住んでもそうなるんだから家主が払おうね」ってことです。

では、普通に暮らして出来る汚れや傷(損耗)ってどういうものを言うの? これが重要になりますよね。

ここでも国土交通省のサイトを参照するのがベターだと思いますので、そこで表になっている物をご紹介します。
些か見づらい表ですので僕が下に整理した物を掲載しましたのでそちらを参照下さい。
Aが家主負担、Cがあなた負担、Bは状態の酷さによりどちら負担か変わるものです。

僕を信じられないという方は『国土交通省「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」の損耗・毀損の事例区分(部位別)一覧表(通常一般的例示)』をご覧ください。

 A:普通に暮らしていても発生する物B:あなたの管理が悪く発生、拡大したと考えられるものC:あなたのせいで発生した損耗
床・畳フローリング・カーペット等・畳の表替え・カーペットに飲み物をこぼした事によるシミ、カビ・引っ越し作業で生じた引っ掻き傷
・フローリングワックスがけ・フローリングの色落ち(賃借人の不注意で雨が吹き込んだことによるもの)
・家具設置による床、カーペットのへこみ、設置跡・キャスター付きのイス等にによるフローリングの傷、へこみ
・畳の変色、フローリングの色落ち
壁・天井・クロス等・タバコのヤニ・台所の油汚れ・壁等の釘穴、ネジ穴
・テレビ、冷蔵庫等の後部壁面の黒ずみ(電気ヤケ)・結露を放置した事による拡大したカビ、シミ・エアコン(賃借人所有)から水漏れし、放置したために壁が腐食
・壁に貼ったポスターや絵画の跡・エアコン(賃貸人所有)から水漏れし、賃借人が放置したため腐食・天井に直接つけた照明器具の跡
・エアコン(賃借人所有)設置による壁のビス穴、跡
・クロスの変色(日照などの自然現象によるもの)
・壁等の画鋲、ピン等の穴(下地ボード交換不要のもの)
建具・ふすま・柱等・網戸の張替え(破損等はしていないが次の入居者確保のために行うもの)・飼育ペットによる柱等のキズ
・地震で破損したガラス
・網入りガラスの亀裂(構造により自然に発生したもの)
設備その他クロス・全体のハウスクリーニング(専門業者による)・日常の不適切な手入れもしくは用法違反による設備の毀損
・消毒(台所、トイレ)
・浴槽、風呂釜等の取り替え(破損等はしていないが、次の入居者確保のため行うもの)
・鍵の取り替え(破損、鍵紛失の無い場合)
・設備機器の故障、使用不能(機器の耐用年数到来のもの)

この表で注目すべきはエアコンから水漏れし……という項目です。
BにもCにもありますが、Bは何が腐食したのか記載されていないのですが、Cには『壁』が腐食したと書かれています。

面倒だからだと放置しているとあなたが費用を負うことになりかねないことを示唆しているいい例なのです。
いずれにせよ、大家の物であるエアコンがぶっ壊れた段階ですぐに大家に連絡すべきですし、他にも何かあればすぐに管理会社もしくは大家に連絡することであなたの負担が軽減する可能性は大なことは念頭においておきましょう。

隠蔽工作は後で痛い目を見るということです。

ここで注意点! 契約自由の原則を忘れるな

さて、ツラツラ原状回復についてお話したわけですが、結局契約内容に左右されることをここでアナウンスしておくべきだと思います。
上記の国土交通省のガイドラインに強制力はありません。
不動産物件の賃貸借に関わらず、契約前には契約前によくよく確認するべきでしょう。
上での記述は契約書に、例えば「原状回復をして引き渡しをしなければならない」等、曖昧な表現の際に参考になるということです。

総括

  • 敷金は返ってくるお金である。
  • 契約前に確認・相談しましょう。
  • 原状回復には普通に暮らしていれば当然発生するようなものは含まれない。
  • 何か起きたらすぐ連絡。『ほう・れん・そう』は仕事だけじゃないことを知るべし。

以上です。

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